全国対応のキリスト教葬儀、牧師派遣はこちら

News&Topics

キリスト教葬儀を知る

2024.04.10 カテゴリー:キリスト教葬儀を知る 

キリスト教式葬儀の基本的な流れを、牧師としてご説明します。心に留めておくべき大切なことや、キリスト教式葬儀の流れとマナーについて、一緒に詳しく見ていきましょう。遺族を慰め、故人への最後の敬意を表すこの大切な時間を、どのように過ごせばいいのか、ぜひこのガイドを参考にしてくださいね。

日本で多く持たれる仏式葬儀は、主に故人の霊を慰め、故人の冥福を祈るために行われますが、キリスト教式葬儀は、故人を愛し生涯を支えられた神様(創造主)への礼拝です。両者の違いに触れながら、キリスト教式葬儀の特徴を詳細に説明します。

 

1.キリスト教式葬儀の基本的な流れ

キリスト教式葬儀は、故人を愛し生涯を支えられた神様(創造主)への礼拝であり、神様から慰めと励ましをいただき、遺族や参列者を支え、故人と創造主である神様に感謝を捧げる役割を持っています。
この葬儀の流れは、通常、前奏、祈り、讃美歌の歌唱、追悼の言葉、聖書からのメッセージ、祈り、讃美歌の歌唱、後奏、飾花、出棺、そして最後には火葬といった一連の儀式で構成されています。しかし、具体的にはどんなステップがあるのでしょうか?

 

① 式の前に遺族と共に祈り、葬儀に向かう心を整える

まず、葬儀が始まる前に、故人の遺体は通常、棺に納められ、教会または葬儀場に安置されます。牧師は遺族と共に柩に近づき、祈りを捧げ、葬儀に向かう心を整えます。

② 式の最初は牧師が開会の言葉を述べ、祈りを捧げます。

葬儀の始まりは、通常、司式者である牧師による開会の言葉と、葬儀に向かう祈りが捧げられます。祈りを促すBGMが用いられ、讃美歌を歌唱することもあります。牧師は故人の生涯に敬意を表し、故人が神様の尊い御旨の中で召されたことを宣言します

③ 牧師は、故人の生涯を紹介し、聖書からのメッセージを伝えます。

牧師は、遺族から得た情報をもとに故人の生涯を紹介し、式次第に示される聖書のことばを読み上げ、神様の御旨に沿うメッセージを伝えます。参列者は、故人が肉体の弱さから解放され、永遠の愛の源である神様(創造主)のもとに召されたことを理解します。

④ 参列者で讃美歌を歌い、神様から慰めと励ましを受け取る。

次に、参列者全員で讃美歌を歌い、神様から慰めと励ましを受け取り、故人を失った悲しみ、寂しさを乗り越える力を頂きます。讃美歌は、キリスト教式葬儀において非常に重要な役割を果たし、故人が永遠の世界に旅立ったことを受け入れる道を備えます。

⑤ 牧師の祈りを通し、故人と新しい関係が始まったことを確認する。

その後、牧師による祈りが捧げられ、故人が神様の元に迎えられ、故人との新しい関係が始まったことを確認します。さらに、遺族が悲しみを乗り越え、故人の良きものを受け継ぎ、幸いな人生を送れるように神様の導きと支えを求めます。葬儀の最後には、やがて天国で故人と再会することを大いに期待し、遺族、参列者を祝福して終了します。

キリスト教葬儀の流れ

 

2.キリスト教式葬儀の特徴(仏式葬儀との共通点と相違点)

以上がキリスト教葬儀の流れとなりますが、ここで仏式葬儀との共通点と相違点について、カトリックとプロテスタントの違いに触れながら説明します

 

① 仏式葬儀との共通点と相違点

キリスト教式葬儀には、4つの意味があるといわれています。

1.故人に対する敬意を表し、遺体を丁寧に葬る
2.遺族や参列者の互いを慰める
3.参列者が、故人の生涯から学び、故人との新しい関係を始める契機とする
4.故人の生涯を導かれた創造主である神様を礼拝する

この中で、仏式葬儀との共通点は1~3であり、4の神様を礼拝することが大きな相違点になります。キリスト教式葬儀では、故人は創造主である神様のもとにすでに召されたことを前提にしていますので、葬儀式は、故人の生涯を支えられ、御許に召してくださった神様を礼拝する時になります。
一方、仏式葬儀では葬儀を通し、故人の霊を慰め、無事に極楽浄土に送る目的があります。仏式葬儀の中にある読経や仏具、また葬儀後に続く法要などの習慣は、故人を慰めようとする人の思いが形となり、それぞれの宗派ごとに受け継がれたものですから、現代人には理解しにくい内容が含まれています。

② 仏教の宗派とキリスト教の教派(プロテスタントとカトリックの共通点と相違点)

仏教は多くの宗派に別れ、それぞれが別の経典に従うため、葬儀の内容も宗派によって異なります。それに対し、キリスト教にも、プロテスタントとカトリックがあり、さらに様々な教派に分かれていますが、これらは歴史の中で、それぞれの地域の文化や習慣の影響による違いであり、すべての教派で同じ聖書を用い、同じ神様(創造主)を信仰している点で仏教とは異なります。したがって、キリスト教式葬儀においては、葬儀内容に多少の違いはありますが、その趣旨は教派によって変わりません。
一般的に、プロテスタント教会の礼拝は、聖書に基づく牧師のメッセージが中心にありますので、葬儀においてもほぼ同じ傾向になります。牧師が教会堂を離れ、一般の葬儀会館にて司式に対応することも比較的容易です。
一方、カトリック教会の礼拝は、伝統的なプログラムによって構成されることが多く、葬儀においても教会堂を用いた儀式的な内容になるのが通常です。多くの場合、神父は教会堂において司式を行います。

③ キリスト教式葬儀における火葬式

通常、火葬式は火葬炉の前で行われる短いお別れの式です。葬儀の中では最も簡素なものですが、キリスト教式葬儀における火葬式は、簡素ではあるものの、豪華な葬儀式と同じ趣旨で行われます。ただ、火葬場によっては時間やスペースの制限が厳しく、ゆとりのない状況もあり得ますので、牧師は火葬場に向かう直前、遺体が安置されている教会、自宅、霊安室などに出向き、遺族と共にお別れの時を持つことがあります。牧師は遺族とともに火葬場に向かい、火葬炉の前で讃美歌を歌い、祈りを捧げ、遺体を火葬炉に送ります。また、遺族の依頼があれば収骨にも参加して寄り添います。

④ キリスト教式葬儀における前夜式

次に、キリスト教式葬儀における前夜式について説明します。仏式葬儀では、葬儀の前夜に遺族や親族が集まり、故人と最後の夜を過ごし、故人の霊を慰め、冥福を祈る通夜がもたれてきました。現代社会では、通夜の持つ意味も変化し、翌日の日中にもたれる告別式に参列できない方々のために、お別れの式を持つようになりました。キリスト教式葬儀における前夜式は、このような仏式葬儀の習慣に合わせ、告別式に参列できない方々のために、告別式の前日の夜に行われます。前夜式は、告別式とほぼ同じ内容ですが、出棺や火葬がないため、比較的余裕をもって故人とのお別れの時間を持つことが出来ます。

キリスト教葬儀における前夜式、告別式、火葬式の説明

 

3.キリスト教式葬儀における敬意の表し方

キリスト教式葬儀において敬意を表す方法は、服装、態度、そして参加する際のマナーに反映されます。このセクションでは、キリスト教式葬儀における適切なマナーと服装について、具体的なアドバイスをご紹介します。

キリスト教式葬儀における服装は、一般的に控えめで、敬意を表すものが望ましいです。仏式葬儀との違いは特にありません。葬儀式においては、遺族の悲しみに寄り添うことを優先し、司式者の導きに沿って、神様への礼拝の姿勢をとるように心がけましょう。

 

① 適切な服装、装飾品

男性はダークスーツに白いシャツ、そしてネクタイを着用し、女性は同様に控えめな色のドレスまたはスーツを選ぶことをお勧めします。派手な色やカジュアルすぎる服装は避け、故人を偲び、遺族に寄り添う気持ちを忘れないようにしましょう。服装に迷うようであれば仏式葬儀と同様で参列するのが良いでしょう。

② 葬儀式におけるマナー

葬儀中には、牧師による聖書からのメッセージや遺族の挨拶があります。この時間、静かに耳を傾け、故人を偲びながら、神様と故人に感謝を捧げましょう。牧師が祈りを導く場面では、黙祷の姿勢を取り、ともに祈りましょう。讃美歌が歌われる際には、可能であれば一緒に歌い、神様からの慰めと励ましを受け取りましょう。

③教会堂における葬儀

教会堂における葬儀は、それぞれの教会の伝統に沿って行われます。プロテスタント教会の場合、教会外の葬儀会場などで行われる葬儀と大きな違いはありませんが、カトリック教会の場合は、教会堂の特徴を生かした儀式的な葬儀になることがあります。牧師や教会の奉仕者、また葬儀社のスタッフからの案内に従って式に臨んでください。教会堂で行われる通常の礼拝と同じように、心を静め神様に心を向けましょう。

牧師と行う火葬前式

 

4.キリスト教式葬儀の費用と計画

キリスト教式葬儀を計画する際、その費用は多くの人にとって重要な検討事項です。このセクションでは、葬儀の費用に関する基本的な情報と、費用を抑えつつ故人にふさわしい葬儀を実施するためのポイントを解説します。

葬儀の費用は、大きく分けて、葬儀社の基本サービス料、棺や骨壺の代金、会場の使用料、教会や牧師への謝礼(場合によっては固定料金)、そして場合によっては墓地の費用や追加のサービス料が含まれます。このほかにも、故人を偲ぶための花や音楽、追悼プログラムの印刷に関連する費用も発生することがあります。

 

① 一般的な費用と内訳

費用の説明の前に故人が召された後の流れとして、葬儀社は、遺体の搬送⇒安置⇒(前夜式)⇒(告別式)⇒火葬⇒収骨の順に沿って対応します。

まず前夜式も告別式もない俗にいう「直葬」や「火葬」と呼ばれるプランで15~25万円。前夜式がなく告別式のみ、一般的には「一日葬」や「家族葬」と呼ばれるプランで35~45万円。前夜式と告別式を行う皆さんがイメージされる葬儀を執り行うプランで50~60万円になります。
通常、これらのプランには、搬送、安置、棺、(式場使用料)、(前夜式、告別式の生花装飾)、(遺影写真)、骨壺・骨箱、(会葬礼状)、手続き代行、などの全てが含まれています。※前夜式、告別式のないプランでは()内は含まれません。
また、キリスト教式葬儀における司式費用は、1日だけの葬儀式(火葬式、告別式)の場合は5~15万円、2日にわたる葬儀式(前夜式、告別式、火葬式)の場合は15~25万円 程度になります。

② BYH(ブレス・ユア・ホーム)が提供する葬儀の費用と内訳

BYHが提供する葬儀は、全国それぞれの地域の葬儀社との連携により、通常の価格より低額に設定されています。それぞれのプランには、必要なサービスがすべて入っていますが、依頼者の希望に沿って、追加のオプションを選ぶことが出来ます。オプションの内容および価格は、対応する葬儀社が設定したものになります。葬儀式に関わる費用は、葬儀社から請求します。また、葬儀の後にBYHから請求する司式料の中には、司式者への謝礼の他、司式者の交通費、式次第や音源の準備費用、讃美歌奏楽者の手配料 などが含まれています。司式料は、火葬式で7万円、告別式+火葬式で10万円、前夜式+告別式+火葬式で16.5万円になります。

③ 費用を抑える方法

費用を抑えるための一つの方法は、葬儀社としっかりとした見積もりを取り、必要なサービスとそうでないサービスを選別することです。また、教会や地域社会のサポートを利用することで、一部の費用を削減することが可能です。家族や友人が直接参加し、花の手配や音楽の演奏などの役割を担うことも、費用を抑える一つの方法になります。

④ 費用計画のためのポイント

葬儀の費用計画を立てる際は、まず予算を明確にします。その上で、故人が生前に望んでいたことや家族の希望を考慮し、どのような葬儀を行うかを決定します。必要なサービスの優先順位を付け、その範囲内で最適なプランを選択しましょう。またキリスト教式葬儀に慣れていない葬儀社では、講壇や十字架の準備が難しいことや、式次第を印刷できないことがあり、追加の出費になる可能性があります。
故人とのお別れの節目になる葬儀を、遺族や参列者にとって最善の時とするため、適切な計画と予算管理を行いましょう。

BYHのキリスト教式葬儀、プラン毎の内容

BYH 葬儀式+牧師司式セットプランのページへ

 

5.キリスト教式葬儀で避けるべきこと

キリスト教式葬儀において、遺族や参列者が故人への敬意を表すうえで、特に注意すべき点がいくつかあります。このセクションでは、キリスト教式葬儀で避けるべき行為について見ていきましょう。

 

①故人の冥福を祈る行為

キリスト教式葬儀は、人知を超えた神様の尊い御旨によってこの世を去った故人を偲び、遺族や参列者を慰め、励ますために行われます。故人は既に神様の御許に召されていますので、故人のために祈る必要はありません。故人の冥福を祈るのではなく、神様からの慰めと励ましを受け取り、悲しみや寂しさの中にある遺族や参列者を支えましょう。

②不適切な服装や行動

前述の通り、葬儀では控えめで敬意を表す服装を選ぶことが重要です。また、葬儀中に携帯電話を使用する、大声で話す、不適切な冗談を言うといった行動は避けるべきです。

 

葬儀では、故人を偲び、敬意を表すとともに、遺族に寄り添い、慰めを示すことも大切です。葬儀後に遺族に対して慰めの言葉をかける、または手紙やカードを送るなど、心からのサポートを示しましょう。
これらを通して、故人が召されたことを遺族や参列者が受け入れ、やがて天国で再会する希望がもてるよう励まし、支えることが大切です。

 

6.理想的な葬儀を行うために

当事者が生前からご自身の生涯を神様に感謝し、天国への希望を持って召されるなら、遺族や関係者は大変励まされ、理想的なキリスト教式葬儀が実現します。したがって、牧師や神父は生前から寄り添い、当事者のエンディングを支えることが重要です。また、当事者の急逝にも慌てることなく、最善の葬儀が行えるように、あらかじめ葬儀社や葬儀会場の下準備をしておくことも大切です。

 

① 生前から天国への希望を持ってエンディングに臨む

聖書や教会に馴染みのない方であっても、近隣の地域教会の牧師や神父が生前から訪問し、エンディングを伴走することが出来ます。死を目前にする当事者や家族は不安を抱えていますので、彼らの助けが大きな力になります。肉体は弱さを重ねますが、人生を感謝し、天国の希望を抱いてエンディングを迎えられるよう、地域の教会や牧師、神父との関係を築いておきましょう。

② キリスト教式葬儀に慣れた葬儀社・宗教者に依頼する

キリスト教式葬儀は、聖書信仰に基づく牧師や神父が主導することで、すべての葬儀社において対応が可能です。ただし、キリスト教式に慣れていない葬儀社の場合、基本的な備えがないことや、準備に手間取ることがあります。また、葬儀司式経験の乏しい司式者は、遺族や参列者への配慮に欠けることや、聖書からのメッセージが偏る可能性があります。生前から、信頼できる葬儀社や司式者に依頼ができるように、十分余裕を持って準備に当たりましょう。

業界最安水準!キリスト教の火葬前式

 

キリスト教式葬儀を通し、大きな祝福が注がれる

キリスト教式葬儀は、故人とのお別れに際し、故人に敬意と感謝を表し、故人の生涯を支えられ、御許に召してくださった神様を称え、礼拝を捧げる大切な時になります。遺族や参列者は、葬儀を通して、神様から慰めと励ましをいただき、永遠の愛の源である神様のもとに、故人が既に召されたことを受け入れ、やがて天国において故人と再会する希望を受け取ります。故人との別れは悲しく寂しいものですが、遺族や参列者は、葬儀のプロセスを通し、故人との新しい関係の中で、故人の残された善きものを受け継ぐ新たな出発をすることができます。キリスト教式葬儀は、残された者たちの中に、大きな祝福を届けることになります。

 

 

Archives